それとなく岡山県に行ってみた!
取材で岡山県に行く用事が出来た訳ですが、取材そのものは1日で終わるんだけど、行きも帰りも高速バスでの長旅となる筆者で御座います。
「いつになったら新幹線に乗れるのか?」
基本、フリーライターだと交通費コミコミの案件が多く、新幹線に乗ったら赤字になるとかザラなのでメジャーになるまで高速バスで修行するしかありません。
と、言うか今後もライターって職業は単価が下がる一方だと思うので、やはり自分のサイトを充実させて、こっちで切り盛り出来る環境を構築する必要があると思われます。
って感じですので今回は高速バスに乗るまでの時間、徹底的に岡山のラーメンを攻略してみた次第で御座います。
ぶっちゃけ昼と夜の2回しかチャンスは無く数軒しか回れないので、ここはベタベタな老舗から攻略するしかありません。
と、なると創業は昭和23年、岡山ラーメンの老舗として名を馳せる『浅月本店』とか、どうでしょう?
『勝ツそば』880円
通常であればベーシックラインから攻める筆者ですが、どう考えても岡山駅に再上陸する将来が見えないので、ここは看板メニューから食べるのが正解!
とうでしょう?
とりあえず岡山ラーメンのなんたるかすら知らない筆者ですが、多分コレが岡山ラーメンの王道かなと思った次第です。
ちなみに筆者、当初は”ラーメン&豚カツ”と言う組み合わせには否定的でしたが、何気にこの組み合わせのラーメンを提供する店は意外とあったりして、それなりに需要がある事は認めざるを得ません。
しかも、この『浅月本店』の豚カツは肉も厚さがあり、普通に豚カツとしても美味しい予感で御座います。
むしろ、豚カツのボリュームがそこそこあるので、ある意味チャーシューよりも幸せになれる要素を含んでいるかもですね!
ちなみに店内の張り紙によると、昭和23年当時の岡山周辺のラーメンは鶏ガラベースの澄んだスープ(清湯系)が主流だったそうで、豚骨を合わせて白濁するまで強火で炊いたスープは無かったそうです。
って生い立ちを考えると『浅月本店』のスープはド豚骨かと思いきや、さりげなく節系の風味も入っていて、単純な醤油豚骨とは言えない感じでしょうか?
一応、ネットにある情報ですと”豚骨、豚皮、削り節、昆布、林檎、玉葱、ニンニク”だそうでして、確かにスープの丸さからして玉葱は感じていたのですが、林檎(アッポゥー)ってのは意外です。
と、言う事で豚骨ベースながらも各種材料が入っていて、かつ醤油感が高い感じのスープでして、なかなか美味しいと思った次第です。
麺の方は中細麺、あとちょい細ければ博多ラーメンを意識し始める細さですので、ここら辺も横浜発祥の”家系ラーメン”とは全然別物で御座います。
ちなみに使う脂も家系は鶏油、『浅月本店』はラードとも書いておきましょう。
ご馳走様でした!
『浅月本店』総評
歴史ある店なので「昔ながらのラーメン」とか書く事になるかと思いきや、岡山ラーメンとしてのアイデンティティーを保ちつつ、さりげなく時代に合わせて魚介風味をプラスするなど、伝統を守りつつも進化している『浅月本店』かなと思いました。
確かにド豚骨よりは魚介系、節系の香りを加えた方が万人ウケするので、この進化は有りかなと。
勿論、伝統の味を守る事も大事ですが、早々に何十年も前の味が様々なラーメンが溢れる21世紀に通用するとは限らないので、この手のアレンジは仕方ないと思うんですよね。
味を守って閑古鳥よりは、時代に合わせて味を変えるってのは飲食店としては普通ですので、『浅月本店』の英断には敬意を表したいと思います。
そんな感じで岡山駅周辺には”岡山ラーメン”的な店が何軒かあるので、是非みなさんも美味しいラーメンを食べ歩いてみて下さい。
『浅月本店』@岡山
岡山県岡山市北区奉還町2-5-25
営業時間 10:30~20:30
定休日 木曜日