”ラーメンの鬼”直伝の味『鬼そば藤谷』
故佐野実氏の味を受け継ぐ『鬼そば藤谷』に行って参りました。
まず、『鬼そば藤谷』と言うと”HEY!たくちゃん”、すなわち”芸人さんがやってるラーメン屋さん”みたいなイメージですが、あえて言おう!
「芸人さんである事は忘れて良いと!」
勿論、ラーメンの味の系譜は佐野実氏なので、そこは忘れちゃ駄目ですが、芸人さんが作るラーメンって言う色メガネは必要ありません。
純粋に一杯のラーメンとして評価すべき『鬼そば藤谷』かなと思います。
ちなみに店はエレベーターで5階に上がる必要があるので、ちょいと分かりにくいロケーションかもですね。
『鬼塩ワンタンラーメン』1000円
と、言う訳でこんな感じの『鬼塩ワンタンラーメン』で御座います。
数多くのラーメンを食べた人なら、写真だけである程度は予想出来ると思いますが、コレはイケてるラーメンな予感がするんじゃないでしょうか?
筆者的に良いと思ったのは、柚子がスープに浸かってない点ですね!
昨今、柚子を散らすのが流行ってますが、柚子は強いし好みもあるので、筆者的には柚子無しの方が有り難い時もあります。
この状態であれば柚子を欲しないなら、先に柚子だけ食べちゃえば良い訳でして、「柚子を使う、使わない」の選択肢が出来るのです。
と、言う訳で『鬼そば藤谷』のスープは非常にイイ感じでして、極力ストレートに味わいたいので、筆者は柚子は最初に食べおきました。
スープは鶏ベースと思われ、そこに鯖節、鰹節が加わるとの事です。(豚成分はチャーシューを煮るくらい?)
さらに北海道出身の”HEY!たくちゃん”ですので、コダワリの”羅臼昆布”と”干貝柱”も加わっています。
塩は数種類の塩をブレンドする、ここ数年の定石とも呼べる塩ダレでして、いわゆる”美味しい塩ラーメン”に必要な要素のひとつを満たしています。
実際、塩1種類だとメチャメチャ美味しい奴を使わない限り、”物足りない塩ラーメン”になってしまうのが、塩ラーメンの難しい所でもあります。
ですので、割りと複雑な味に思えますが、バックボーンとなるのは鶏でして、他の材料は鶏の旨味を生かす為に使われるくらいですので、あまり他の材料は意識しないで食べられます。
節系もそんなに強くなく、干貝柱、羅臼昆布と共に”調和”に徹しているスープじゃないでしょうか?
あくまでも鶏の旨味を持ち上げる為に、最低限必要な他の旨味を足している印象です。
賛否の分かれている”揚げネギ”の存在ですが、筆者的には合っていると思います。
麺の方は家系よりも細い中太麺のストレート、スープとのバランスが取れていて、美味しいんじゃないでしょうか?
ワンタンの味、食感も良好でしてワンタン好きの筆者も納得出来る味で御座います。
チャーシューもしっかりしているし、穂先メンマも美味しく頂けるし、全体としても満足出来る一杯でした。
ご馳走様でした!
『鬼そば藤谷』総評
ネットの声は意外と賛否両論ですが、何気に初期の頃のレビューとかも混ざっていて、ラーメン自体が違うと言うか、まだ成長過程にある頃のレビューも入っている点は注意が必要かなと思います。
多分、ここ最近はラーメンの味と言うか形も決まって来ていて、恐らく筆者が食べたラーメンがデフォルトかなと。
ここら辺、”大つけ麺博”とか”最強ラーメンFes,”などのラーメンイベントによる、経験値の蓄積もあり『鬼そば藤谷』のラーメンレベルが上がったんじゃないのかと、筆者は考えています。
まあ、『大つけ麺博』で美味しかったんで店まで足を運んだ訳でして、その時点でも十分に美味しいラーメンだったんですけどね!
と、言う訳で芸人さんとか佐野実氏とか意識しないでも、普通に美味しいラーメンとして評価出来るので、是非みなさんも『鬼そば藤谷』に行ってみて下さい。
『鬼そば藤谷』@渋谷
東京都渋谷区宇田川町24-6 渋ビルヂング5F
営業時間 11:30~15:00 17:00~22:00
定休日 木曜日