ヨーグルトに肉を浸けてみた
料理界隈ってわりと都市伝説的な噂と言うか、果たしてそれは科学的にリアルなのかって疑問がゼロではない怪しいワザが沢山ありませんかね?
例えば「ステーキを焼く時にビールを使うと肉が軟らかくなる」とか?
なんでもビールに含まれるビール酵母と炭酸が肉を柔らかくするとの事でして、わりと盲信的に信じられていますが、あえて言おう!
「貴方のビール、生きた酵母はいませんからと!」
勿論、クラフトビール系ですと酵母が生きたまま瓶詰めされるヤツも多いので、ビール酵母の効果も期待出来るのですが、日本で一般的に良く飲まれている大手メーカーのビールは、すでに熱処理されたり濾過されているんで、そこに酵母は生きておりませぬ……
まあ、逆にベルギービールとかは今でも瓶の中で二次発酵させている銘柄が多いので、それらビールだったらビール酵母の効果はあるでしょう。
ここら辺、どうやったら見分けられるのかっちゅうたら、瓶の中で二次発酵させてるヤツは瓶の底に粉と言うか個体っぽいのが沈殿するし、温度管理をちゃんとしないとビールの栓を開けた瞬間に炭酸で溢れたり、賞味期限に敏感だったりしますね~
で、一時期あった「ビールは健康に良い!」みたいなのも、あくまでもビール酵母が生きているビールの事でして、日本の量産ビールを飲んだトコロで健康にはなりません。
さらにビールって(略
と、言う訳で今回は「ヨーグルトに肉を浸けたら柔らかくなるのか?」みたいな実験を兼ねて、鶏肉を料理してみる事にしました。
ちなみに筆者、激辛料理やG系ラーメンの生ニンニクで疲れた胃腸をケアする為に、結構前から”自家製ヨーグルト”を作っていたりして?
ってか、生ニンニクってメチャ体に良さそうなイメージかもですが、あれって生だと刺激が強すぎて、わりとお腹に来ちゃうんですよね~
なので、G系ラーメンを食べて腹の具合が悪くなる人は、試しにニンニクを減らしてみるのも有りだと思います。
ちなみに今回はカレー味にしたいので、”ギャバン”のカレー粉を用意しました。
(『手作りのカレー粉セット』の半分くらい)
鶏肉に塩を揉み込みます。
ここら辺の塩加減は完全に直感に頼る感じですが、まあ「この肉を焼いて食べるとしたら、どんくらいの塩が必要か?」みたいなイメージで大体は大丈夫です。
ま、良くワカランかったら少な目にしとけば失敗はしないかな?
ちょいと時間をおいてからカレー粉をつけて~
ヨーグルトにダイブします。
自家製ヨーグルトなのでケチらず使えるのはメリット大ですな!
ビニール袋に空気を抜く感じで詰め込んで、冷蔵庫で一晩寝かせましょう!
二日後……
「一晩寝かせると言ったな?あれは嘘だ。」
まあ、他にも色々と食べなきゃですので、微妙に48時間ゴロゴロと寝かせた感じになりましたが、実験と思えばコチラの方が効果は出やすいので問題ない。
ん~……すでにカレー粉とヨーグルトが完全に混ざり合った感じでして、やはりヨーグルトは生きてるな~って。
中身の鶏肉を鍋にブチ撒けて、これまた上手く並べてみましょう。
で、鶏肉に被るくらいの水を入れて、中火くらいで煮込んで行きます。
(そんなに水は沢山入らないはずです)
煮込む言うてもグツグツ煮ると硬くなるかもですんで、イメージとしては75度キープくらいで、そこら辺の温度になったら弱火にしましょう。
え~、ここら辺も超重要ですが肉って60度くらいから硬くなり始めるんで、あまり強火でグツグツと煮込むのはNGで御座います。
ちなみに肉を長時間煮込んで柔らかくなるのは、1度硬くなった肉が再び分解と言うか柔らかくなる為ですが、それだと肉の旨味は外に出てしまうので、肉を美味しく食べるには向いてません。
(逆にスープ的な部分は美味しくなるけども)
もっとも60度以下では殺菌出来ないので、温度が低すぎるのは完全NGとなり、わりとシビアな感じ。
大事な事なので”食品衛生法”から引用しますと”生乳、牛レバー、豚肉、豚内臓、加熱食肉製品”は63度30分間または同等以上、”牛肉、牛内臓、鶏肉、野生肉”は基準なしですが75度1分間を指導となっております。
つまり鶏肉の場合は肉の中心温度が75度1分間になる必要があるぞと。
ここら辺の温度帯になると大抵の菌類はタンパク質が凝固して死滅する訳ですが、一部のウイルスは75度ではダメだったりもするんで、まあ色々と難しい。
とりあえず今回は鶏肉ですので、ゆっくりと加熱して行く事で鍋の中にある全てが、最終的に75度になる事を目指します。
(火を止めても余熱で1分くらいはキープ出来るんで)
と、言う訳で煮込み料理をちゃんと考えると温度計は必須なのですが、まあ簡単な目安としては鶏肉の場合、血が凝固する感じになると中まで火が通った的な判断が一般的ですね。
(鶏の唐揚げなどなど)
いざ実食!
と、言う訳で”鶏の手羽元”的な何かをオヤツに食べましょう!
結果!
普通に柔らかくて美味しいのですが、これがヨーグルトのおかげか、カレー粉のおかげか、煮込み方のおかげか、骨付き肉だからかが分からないのですが、あえて言おう!
「まあ、全部やっとけば最強だろと!」
とりあえずカレー味にしておくと塩分を控えられるし、煮込み料理だと余分な油を一切使わないので、まさに究極的にヘルシーな鶏肉料理かなと。
若干、鶏皮があるのでパーフェクトではありませんが、筋肉メシ的にもイイ感じでして、カレー味なので美味しく食べられるのもメリットで御座います。
そして!
残ったカレー的なスープ……これを生かさない手は無いですね~
流石に香りはチョイと飛んだので追いマサラして。
残ったカレースープ的なのに、20分ほど浸水させた長粒種のジャスミンライスを水切りしてからブチ込むじゃない?
蓋をして炊くじゃない?
結果!
ビリヤニ風の炊き込みが一品出来る感じでして、骨以外は捨てる部分ゼロで御座います。
若干、今回はビリヤニよか水分量が多いのでアレですが、まあ結局は米に吸われちゃうし、冷凍してレンジで温めて食べるんで、その頃には普通のビリヤニテイストになってるので問題なし。
ご馳走さまでした!
鶏肉の煮込み総評
まあ、正直言うとヨーグルトで肉が軟らかくなるってのも、ちょっと嘘臭いかな~とは思った次第。
確かにそれなり水分があるヨーグルトに漬け込んでいるので、硬くなる事は無いのですが、逆にどんだけ柔らかくなったのかっちゅうたら微妙な感じ。
むしろ骨付き肉を使うとか、煮込み方に技術を注いだ方が肉は軟らかくなると思われ、そこら辺を頑張った方がベターです。
もっとも、ヨーグルトとカレーの組みあわせは王道中の王道、どちらも健康にも良い食品ですので、そう言った意味ではヨーグルトとカレー粉で煮込むってのは大正解でして、ここら辺の料理はマスターしておきたいかなと。
ちなみにカレー粉も”GABAN”の『手作りのカレー粉セット』を使うと盛り上がるので、そこら辺で遊んでみると退屈なGWもそれなり過ごせるじゃない。
と、言う訳で暇な人は『手作りのカレー粉セット』を買って、鶏肉でも煮てみたら良いと思うんでワンチャンどうでしょうか?